海外では、
既存の鎮痛薬では改善が見られない変形性手関節症患者に
ヒドロキシクロロキン(HCQ)が適応外使用されることがあります。
一般名:ヒドシクロロキン
※サノフィさんが出してるお薬で、200mg錠の薬価が418.9円と少しお高めなお薬。
※用量や長期投与などにより、網膜症になってしまう可能性があるので、定期的に眼科検査をした方が良い薬です。
※毒薬なので記録が必要ですね。
※ 効能・効果:皮膚エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス。
※ 用法・用量 200mg又は400mg を1日1回食後に飲みます。
ただし、1日の投与量はブローカ式桂変法により求められる次の理想体重に基づく用量とする。
★女性患者の理想体重(kg) =(身長(cm)-100)×0.85
★男性患者の理想体重(kg) =(身長(cm)-100)×0.9
1.理想体重31kg以上46kg未満の場合、1日1回200mgを経口投与する。
2.理想体重46kg以上62kg未満の場合、1日1回200mgと1日1回400mgを1日おきに経口投与する。
3.理想体重62kg以上の場合、1日1回400mgを経口投与する。
<用法及び用量に関連する使用上の注意>
1.本剤投与後の脂肪組織中濃度は低いことから、実体重に基づき本剤を投与した場合、特に肥満患者では過量投与となり、網膜障害等の副作用発現リスクが高まる可能性があるため、実体重ではなく、身長に基づき算出される理想体重に基づき投与量を決定する。
身長(理想体重)と1回投与量の関係
1).女性患者の場合
(1).身長136cm以上154cm未満(理想体重31kg以上46kg未満)の場合:200mg。
(2).身長154cm以上173cm未満(理想体重46kg以上62kg未満)の場合:200mgと400mgを1日おき。
(3).身長173cm以上(理想体重62kg以上)の場合:400mg。
2).男性患者の場合
(1).身長134cm以上151cm未満(理想体重31kg以上46kg未満)の場合:200mg。
(2).身長151cm以上169cm未満(理想体重46kg以上62kg未満)の場合:200mgと400mgを1日おき。
(3).身長169cm以上(理想体重62kg以上)の場合:400mg。
2.本剤には網膜障害を含む眼障害の発現リスクがあり、1日平均投与量として6.5mg/kg(理想体重)を超えると網膜障害を含む眼障害の発現リスクが高くなることが報告されていることから、用法及び用量を遵守する。
🔸英国Leeds大学で ランダム化対照試験を行って、 HCQの変形性手関節症患者の疼痛軽減効果をプラセボと比較したところ、 有意差を示せなかったようです。
結果はAnn Intern Med誌電子版に2018年2月20日に報告されました。
以下詳細
【条件】 ●現在利用可能な治療薬(アセトアミノフェン、経口NSAIDs、オピオイドを含む)に十分に反応しない、または非忍容の18歳以上の患者で、
過去3カ月間は1日の半分以上にわたってVAS(0-10)スケールで4以上の痛みがあり、
米国リウマチ学会の変形性関節症の基準を満たし、
過去5年間のX線画像が変形性手関節症の所見を示していた患者。
【以下は除外基準】
●炎症性の関節炎や乾癬がある患者、
●2カ月以内にステロイド治療を受けた患者、
●6カ月以内にヒアルロン酸の関節内注入を受けた患者、
●妊婦や授乳中の女性、
●3年以内に皮膚以外の癌と診断された患者など
【ポイント】 ★通常のケアはそのまま継続することとし、12カ月間割り付け薬を投与した。
★追跡期間中は新薬や実験的な介入、ステロイドは使用しないこととした。